【コラム】危ない与謝野発言…「ここが底」は時期尚早-早稲田大学教授・若田部 昌澄氏(Voice)
春になって、世界経済にも日本経済にも少し明るさが見えてきたように感じられる。たしかに、日本の鉱工業生産指数は3月を境に反転している。また株価は3月10日の7054円を底として、一時は1万円台にまで回復した。街角景気で知られる景気ウォッチャー調査は、先行きの明るさを伝える。今年1―3月期の国内総生産(GDP)は、戦後最悪の数字である年率換算マイナス15%を記録したものの、4―6月期がプラスに転じるのは確実視されている。