【第三文明】青山樹人「ヘイトクライムの根を考える――新しい物語の必要性」
■日本に向けられた国際社会の厳しい目
この夏、国連から日本政府に対し、相次いで〝勧告〟がなされた。7月には、拷問禁止・表現の自由などに関する国連人権規約委員会が、ヘイトスピーチなど人種や国籍差別を助長する街宣活動を禁止し、犯罪者を処罰するよう日本政府に勧告した。さらに8月には国連人種差別撤廃委員会が、ヘイトスピーチを行う個人や団体については、捜査をし、場合によっては起訴すべきであり、法整備を急ぐべきだと重ねて勧告した。