【南日本新聞/社説】戦後70年談話によっては中韓はもとより欧米も不信感を募らせかねない、首相は歴史に謙虚であるべきだ
安倍晋三首相が年頭の記者会見を行い、第3次安倍内閣が本格的に動きだした。首相はことしも経済最優先で取り組むと訴えた。ただし、新たな安全保障法制の整備と、戦後70年の首相談話で「積極的平和主義」を世界にアピールする意欲も強調している。総じて「安倍カラー」の実現に前のめりな年頭会見だったといえよう。忘れてならないのは、集団的自衛権の行使容認を踏まえた安保法制にしろ、首相談話で問われる首相の歴史認識にしろ、不安視する向きが少なくないことだ。