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臨時出張の悪魔のリドル
413:国境なき名無しさん 2015/06/21(日) 22:41:24 ID:ccaPlsTv0 [sage] お風呂上がり、僕たちはベッドに腰掛けていた。一ノ瀬の左手は僕の右手にそっと重ねられている。 華奢なのにあたたかくて、優しい。まだ小さいころ、お母さんに手を握られていたときのような感覚に似ていた。 そういえば一ノ瀬のお母さんは亡くなってるんだっけ。そして家族も。 いったいどうしてこんなに清く強く優しくいられるんだろう。羨望と同時に僕は切なさを感じた。 ふと一ノ瀬の見やると、一ノ瀬もこちらを向いていた。つい僕は「晴」と口走ってしまっていた。 すると晴はにっこり笑って「しえなちゃん」と言って瞳を閉じた。 あ、キス、するのか。そうか……あれ?晴ってこんなに色っぽかったっけ。 唇、綺麗だな。僕は自然に伸びた左手親指で晴の唇をまさぐっていた。 「んんっ」 晴は、艶かしい声を上げて抗議してきた。 しかし、それはむしろ逆効果で僕のイタズラ心を突き動かしただけだった。 親指を唇の内側の湿ったところに押し込む。そして半開きになった口にそのまま親指を侵入させた。 柔らかくて、温くて、こそばゆくて、なんともいえない心地よい感覚。 ついでに人差し指も差し込んで、舌を蹂躙していると思わぬ反撃を受けた。
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