【京都】旧公家・山科家23歳「宮廷装束、後世に」 維新の苦難乗り越え 30代目、講演会企画
明治改元から今年で150年。天皇が東京に移り、皇室の洋風化もあって消えかけた古式の宮廷文化を、京都に残って後世に伝えてきた旧公家の一つが、天皇の側近だった山科家だ。宮廷装束の調達や着付けで朝廷に奉仕する「家職(かしょく)」が明治期に廃止される憂き目に遭ったが、伝統を絶やすまいと継承に尽くしてきた。同志社大経済学部を今春卒業した30代目の山科言親(ときちか)さん(23)も今夏から月1回の講演会を企画し、「宮中伝統の神髄や本質を伝えたい」と語る。