【芸能】宝塚歌劇「ポーの一族」 原作者も原作ファンも裏切らない舞台化の秘密
少女漫画の枠を超越した歴史的な名作、萩尾望都氏の「ポーの一族」が宝塚歌劇花組で舞台化された。原作もの、特に絵がある漫画の映像化や舞台化では、往々にして愛読者のイメージを裏切るケースがある。まして「ポーの一族」は不老不死のバンパネラ一族サーガであるうえに主人公は美少年とあってハードルがたいへん高いと思われるが、1977年に「百億の昼と千億の夜」で萩尾作品に出会って以来の萩尾ファンである記者にとっても、今回の舞台化は、これ以上はできないのではないかと感じるほど、萩尾ワールドを現実化したものだった。