【映画】『影武者』で不遇から復活した黒澤明 “もう終わった”と囁かれた時期も… 4億円の城セットを燃やした意地
不屈の精神で危機を乗り越える姿に、人々は熱狂する。昭和の時代、映画界において大復活を遂げた傑物がいた。世界の映画人に多大な影響を与え、「世界のクロサワ」と称された黒澤明にも、“もう終わった”と囁かれた時期があったのだ。作品へのこだわりから制作費が巨額になり、多額の借金を抱えた黒澤は、『赤ひげ』(1965年)の後、米国のエンバシー・ピクチャーズとの共同制作に乗り出したが、すったもんだの挙げ句、頓挫してしまう。