【小説】「理屈抜きで衝撃」「おののきを禁じ得ない」最年少でデビューした17歳の少年が書いた小説の凄さとは?
中村文則さん、田中慎弥さん、小山田浩子さん、滝口悠生さん、上田岳弘さんなどを輩出した「新潮新人賞」を史上最年少で受賞した少年がいる。受賞当時、高校2年生だった伊良刹那さんだ。確かな筆力で「美」に挑み続けた言葉の強さが評価された受賞作『海を覗く』は、高校2年生の美少年・北条司に惹かれた速水圭一を主人公に、速水が所属する美術部部長の矢谷始、および矢谷と同じ予備校に通う棚橋美穂らが織りなす群像劇。