【高知新聞/社説】安倍政権は隣国との関係改善を後回しにして脅威を強調、軍事一辺倒に対立激化の危険が潜む
2014年版防衛白書は、海洋進出を活発化させる中国に対する批判を一段と強め、北朝鮮の核開発や弾道ミサイルへの警戒感を強調している。中国や北朝鮮の動きが懸念されるのは確かだ。ただし、脅威を強調して抑止力の強化にひた走る安倍政権の安全保障政策には危うさがつきまとう。白書は、日本を取り巻く安全保障環境が「一層厳しさを増している」とした上で、安倍政権の実績として国家安全保障戦略の策定、防衛大綱・中期防衛力整備計画の改定、武器輸出の緩和などを挙げた。