【読売】終戦の満州、悪夢の始まり…俳優 宝田明(81)さん語る
12歳で満州(現中国東北部)から引き揚げるまで、日本の地を踏んだことがありませんでした。父は、朝鮮総督府の海軍武官だった祖父の勧めで、鉄道技師として朝鮮総督府鉄道に入り、私も朝鮮で生まれました。2歳の時、父が南満州鉄道勤務になり、満州に移りました。小2から終戦まで暮らしたのはハルビンです。軍国少年だった私は、円谷英二さんの特撮とも知らず、映画「ハワイ・マレー沖海戦」の飛行機の雄姿、爆発シーンに熱狂、兄2人に続き関東軍に入って「日本の北の防塁たらん」と使命感に燃えていたのです。