【高野孟】日中漁業協定も読まずに「中国脅威論」をあおる愚 日本の硬直した反中国姿勢では世界から取り残されていくばかりだ
フィリピンはラモス元大統領が特使として香港入り(C)AP8月初めから数百隻の中国漁船が中国海警局(日本の海保に相当)の公船と共に「尖閣周辺」に押し寄せたことについて、日本国内の報道はあまりに扇情的だ。「南シナ海だけでなく東シナ海でも、いよいよ習近平政権が強権的な行動に出てきた」といった論調があふれかえり、ネットでは「あれは漁民でなく軍事訓練を受けた海上民兵が乗り組んでる」という類いの流言飛語まで出て、新たな“中国脅威論”の高まりが現出している。