【石平】中国が「詐欺の国」となる日は遠くない オレオレ詐欺や偽証明書の偽造…もはや〝地場産業〟化した「郷」がはびこる国
中国の国内メディアで最近「詐欺の郷」という言葉をよく見かける。農村部の村々の集合である「郷」で、郷民の多くが詐欺集団と化し、郷ぐるみの詐欺犯罪を行う、という意味である。たとえば、江西省余幹県の江埠郷は、「子供を欲しがる貴婦人詐欺」の本拠地として有名である。各地で発覚したこの詐欺とは「夫から莫大(ばくだい)な遺産を相続した子を持たない貴婦人が、子作りのパートナーとなる若く健康な男性を大金で募集する」という嘘のメールを不特定多数に送り、釣られた人に「信用保証金」を要求するという手口である。