【朝日新聞/社説】事実に基づかず、差別と偏見のたれ流しはあってはならぬ。対立あおり、分断もたらす放送は厳しく批判されねば
事実に基づかず、特定の人々への差別と偏見を生むような番組をテレビでたれ流す。あってはならないことが起きた。地上波ローカル局、東京メトロポリタンテレビジョン(MXテレビ)が、今月2日放送の「ニュース女子」という番組で、沖縄・高江に建設された米軍ヘリパッド問題を特集した。驚くのはその内容だ。軍事ジャーナリストを名乗る人物の現地報告は、建設に反対する人たちを遠くから撮影し、「テロリスト」「無法地帯」などと呼んだ。