【社会】朝鮮大学校では教職員の思想をチェック やり玉に上がると執拗な総括が続けられ、殴る蹴るの暴行を受ける
学者にとって、生涯をささげた研究が権力維持のために政治利用されることほど許し難い行為はないのだろう。著者は、北朝鮮の主体(チュチェ)思想研究の日本における第一人者。本来「博愛の世界観」を持つという思想は、ねじ曲げられ、金日成(キムイルソン)主席の絶対化・神格化に利用された。著者はこう書く。《(私も)ときには権力に迎合までした…私に残された仕事は、権力者に踏みにじられた主体思想・主体哲学を洗い直し、その純粋な思想の精髄を救い出すことではないのか》と。