【経済】予想通り失敗した「人民元の基軸通貨化」貿易相手国に対する礼儀をわきまえ、魅力を高めるための努力が先決だ
昨年10月、中国の人民元が国際通貨基金(IMF)が認める国際準備通貨の一つに選ばれた。人民元はドル、ユーロ、日本円、英ポンドと共にIMFの特別引出権(SDR)の構成通貨に含まれ、これら通貨と肩を並べた。中国人民銀行(中央銀行)の周小川総裁が世界的な金融危機のさなかの2009年3月に「SDRをドルに代わる基軸通貨として活用しよう」と主張したことをきっかけに始まった「人民元の崛起(くっき)」への道のりは第1次目標が達成された形だ。