【中国】台湾を「中国脅威論」封じに利用 領土問題では中台連携訴え
南シナ海における中国の主権主張を全面的に退けたオランダ・ハーグの仲裁裁定から、1年がたとうとしていた今月2日のことだった。パソコンを眺めていた中国の国際問題研究者は、台湾の有力紙、聯合報(電子版)のスクープ記事に目を疑った。〈台湾の海巡署(海上保安庁に相当)が南シナ海のスプラトリー(中国名・南沙)諸島のイトゥアバ(同・太平島)で埠頭の拡張工事を検討している〉太平島は台湾南部の高雄港から約1500キロ離れた南シナ海に浮かぶ、総面積わずか0・51平方キロの“小島”だ。