【台湾】司馬遼太郎の案内役・老台北から自虐史観の日本人への遺言 「日本人よ!胸を張りなさい!」
一週間前に国際電話でお話しし、激励を受けたばかりだった。“愛日家”蔡焜燦(さいこんさん)氏が7月17日に台北の自宅で亡くなった。90歳だった。蔡焜燦氏──司馬遼太郎氏の著書『街道をゆく 台湾紀行』(朝日新聞社)で、司馬氏の案内役を務め、司馬氏との軽妙なやり取りが読者を惹きつけた。司馬氏をして「博覧強記の人」といわしめ、そして“老台北”(ラオタイペイ)として人気を博した蔡氏の死は日台両国にとって大きな損失である。