【毎日新聞/社説】芸術祭に補助金不交付 妨害の後押しにつながる
文化庁が、国際芸術祭「あいちトリエンナーレ」に対し、予定していた補助金約7800万円を交付しないことを決めた。問題視されたのが、従軍慰安婦から着想した「平和の少女像」などを展示する企画展「表現の不自由展・その後」だ。先月の開幕直後からテロまがいの脅しを含む抗議が殺到し、3日で中止に追い込まれていた。文化庁は不交付の理由を、補助金の申請者である愛知県が、円滑な運営が脅かされる事態を予想していたにもかかわらず、申告していなかったことだと説明する。