【毎日新聞】なぜ日本と韓国の歴史摩擦はかくも強烈かつ執拗に継続するのだろうか
なぜ日韓歴史摩擦はかくも強烈かつ執拗(しつよう)に継続するのだろうか。現在、最大の争点になっているのは、第二次世界大戦末期に動員された元朝鮮人徴用工の処遇であり、個人賠償を容認した韓国最高裁判所の判決=1=である。しかし、巨視的に見れば、それらの背後にはより本質的ないし構造的な問題が存在する。第一に指摘しなければならないのは、歴史摩擦が日本人と韓国人のアイデンティティーの衝突ないし非両立性に起因するという厳然たる事実である。