【パチンコ】パチンコを軸に置いて描く在日コリアン四世代の大河小説(レビュー) 在日コリアンの職業選択の幅が狭い日本
「アメリカでは、パチンコが何なのかさえ誰も知らなかった」アメリカの大学で学んだソロモンが、小説の中でそう言う場面がある。在日コリアン四世代八十年の苦闘の歴史を描いたこの大河小説が、アメリカで百万部を超すベストセラーになったのには、「知らなかった」という驚きがあったはずだ。在日コリアンの職業選択の幅が狭い日本で、二世のノアやモーザスも、三世のソロモンも、運命の糸に導かれるように、この巨大産業となったパチンコ店で働き生計を立てることになる。