産業空洞化の結果にすぎない「順調なCO2削減」を誇る愚かさ パリ協定の下、目指す「排出ゼロ」は破滅への道
ドナルド・トランプ前米大統領が、大統領選の共和党指名争いで独走している。トランプ氏がホワイトハウスに凱旋(がいせん)した場合、ジョー・バイデン政権で復帰した温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」から再離脱する可能性が高い。昨年末のCOP28(国連気候変動枠組み条約第28回締約国会議)では、世界の温室効果ガス排出量を2035年に60%削減(19年比)という数字が打ち出されたが、このままでは日本経済や国民生活に甚大な打撃を与えかねないという。