【社説】集団的自衛権、危ういタカ派路線の加速…「戦争放棄」「専守防衛」を放棄、地理的概念で成り立っている日米安保条約からも逸脱
訪米中の安倍晋三首相は、集団的自衛権の行使を容認した場合、行使するかどうかの政策判断を地理的概念ではなく、国民の生命や財産の確保を前提に検討する考えを表明した。裏返して言うと、国民の生命、財産を守るという名目があれば「地球の裏側」まで自衛隊を派遣することが可能になる。戦後日本が国是としてきた「戦争放棄」「専守防衛」を事実上放棄するものであり、危ういタカ派路線の加速は看過できない。