【西日本新聞】教科書検定基準、政府見解の尊重を求める方針「政権のための史書」にならないか…水戸の黄門様に一喝されよう
全国を巡って世直しをした水戸の黄門様。テレビドラマが終了しても人気は衰えない。実は、モデルの水戸徳川家2代藩主、徳川光圀(みつくに)は、諸国漫遊どころか関東から外にはほとんど出なかったそうだ▼幕府のご意見番で、藩政改革にも取り組んだ光圀は、名君と慕われた。とりわけその名を高めたのが歴史書「大日本史」の編纂(へんさん)事業だ
▼当時、幕府は儒学者の林羅山らに正式な国史「本朝通鑑(ほんちょうつがん)」を編纂させた。