【京都】哲学者・西田幾多郎の旧宅、解体工事始まる 京都帝大教授時に生活 書斎など一部保存
「善の研究」といった著作を通して独自の思索を展開した哲学者西田幾多郎(1870~1945年)が、京都帝国大(現・京都大)の教授時代などに暮らした京都市左京区の旧宅の解体工事が8日、始まった。住んでいた10年間は、京都学派の源流となる三木清らが訪れた一方、長男を失うなど不幸が重なった。京大文学研究科の林晋教授(思想史)は「悲哀をテーマにした西田哲学につながる経験を積んだ家」とし、書斎や廊下を京大総合博物館などで保存するという。