【歴史】なぜ戦後の歴史教科書に神武天皇は登場しないのか “中国の主張”に引きずられる学界・メディア
前稿では、『日本書紀』に見える、教訓にすべき朝鮮半島との関係史について触れた。朝鮮半島を考えるうえで当然、避けて通れないのが中国との関係である。戦後の歴史教科書では、古代日中関係は漢王朝への臣下の礼や、邪馬台国による魏への朝貢の話から語られ始めるのが定番である。前者については、中国側史料である『漢書』『後漢書』の記述のみならず、江戸時代に博多湾の志賀島(しかのしま)で発見された「漢委奴國王」金印によって裏付けられる。