【歴史】「西では極悪人、東では神様」 平将門にみる日本人の歴史感覚
平将門の墓は「東京都千代田区大手町1-1」にある。高層ビルが建ち並ぶビジネス街のど真ん中に、平安時代中期に「新皇」を名乗った豪族の墓があるのだ。京都では極悪人とされた人物の墓が、なぜ東京の中心地で守られ続けているのか。民俗学・文化人類学者の小松和彦氏が解説する――。※省略
■「新皇」を名乗り、関東の分国化を目指した平将門とは、平安時代中期の関東地方の豪族で、承平・天慶年間に起こった平将門の乱(935―940)を起こした中心人物である。