【ウオッチ都知事選】冷静な政策検討の機会が拡大 白鳥浩教授(法政大院)(東京新聞)
今回の都知事選はコロナ下で行われた選挙の中で、最大の規模である。候補者も過去最多の22人を数え、関心の高さがうかがえる。この中で、候補者は従来の選挙手法を制限され、「新しい政治様式」として、有権者との距離を取る「リモート・デモクラシー」を受け入れざるを得なかった。この「リモート・デモクラシー」の功罪は、いくつかあるが、1点長所を挙げれば、ネットで積極的な情報発信を行ったために、選挙の街頭の熱狂の中で見失われがちな、政策争点を冷静に検討する機会を、時間や場所にとらわれずに、有権者に与えたことだ。