【朝日新聞】<五輪とコロナ>これで開催できるのか?五輪のために人の生命・健康を犠牲にすることはできない
東京都に3度目の緊急事態宣言が発出されることになった。2度目の宣言の解除からわずか1カ月余。新型コロナの猛威は収まる気配がない。こんな状態で五輪・パラリンピックを開催できるのか。強行したら国内外にさらなる災禍をもたらすことになるのではないか。それが多くの人が抱く率直な思いだろう。ところが、政府、都、組織委員会、そして国際オリンピック委員会(IOC)は「開催ありき」の姿勢を崩さず、市民の当然の懸念や疑問に真摯(しんし)に向き合おうとしない。