揺れる難民大国トルコ 排斥の動き強まる―シリア人ら送還加速も視野
シリアやアフガニスタンなどから400万人を超える難民らを受け入れてきたトルコで、排斥の動きが目立ち始めた。これまで「イスラム教徒の同胞」として寛大な姿勢を示してきたエルドアン政権は、難民流入を抑制する方針に転換。欧州各国が追加受け入れに消極的な姿勢を示す中、出身国への送還加速も視野に入れている。首都アンカラのアルトゥンダ地区では8月11日、トルコ人青年殺害容疑でシリア人が逮捕された事件に激高した市民数百人が通りに繰り出して暴徒化し、シリア人の家や商店、車などを襲った。