【分析】組織的ネット工作のDappi 情報拡散も自作自演か RTは全体の3%のアカウントで捨て垢多く毎回一定のリツイート数を稼ぐ
では,このdappi2019というアカウントはどのようなアカウントだったのでしょうか.ツイート内容については元の記事に詳しいため,ここではその行動パターンについて分析してみましょう.3行でまとめると
・dappi2019の運営企業はあんまりブラックではなさそう・dappi2019のツイートは不自然な拡散をされている・拡散しているアカウントも不自然な特徴を持っている(中略
dappi2019のツイートの拡散は自然発生的なものではないさて,次にdappiのツイートをRTしたツイートなどを分析してみましょう.dappi,dappi2019を含むツイートを収集しました.dappi2019が法人だと分かったのが10月6日ですので,その前までのツイートを分析しています.2020年9月9日~2021年10月5日の間に,2,852,053のツイートを収集しました.これらのツイートの中から,dappi2019のツイートに注目して,どのくらいRTされているのか見てみましょう.この期間に収集されたdappi2019のツイートでリツイートが確認できたものは2,363ありました.実態と比較してだいぶ少ないですが・・・これを,132,737アカウントが1,785,759回のリツイートを行っています.ちなみに,全体の約半分の889,581のリツイートは全アカウントの約3%にあたる3,984によって行われていますので,一部のアカウントが大量にリツイートしたことが分かります.この辺は,右も左もといった感じです.各ツイートが何回リツイートされたのか,被リツイート回数の分布がこちらです.(中略)
この分布ですが,両対数グラフで書いてあり,横軸が何回リツイートされたか,縦軸がその回数だけリツイートされたツイートがいくつあったかを示しています.このグラフでも被リツイート数が20程度までは概ね直線的になっているため,おかしくはないのですが,その後100以上のリツイートがそれまでよりも多くなるという異常な分布になっています.このような分布はほぼ確実に人為的に作られていると言ってよいでしょう.自然発生的に起きる可能性は皆無です.ちなみに,この結果は誰がリツイートしたものか収集したものですが,APIを使うと単に「何回RTされたか」も取ることができます.(中略)
ピークが100~10000くらいの間にあることがわかります.最頻値はまさかの344!たまたま偶然344回リツイートされることが一番多いなんてことはなさそうなので,dappi2019のツイートは何らかの操作をされたアカウントによってリツイートされたといってよいでしょう.というか,むしろ不自然さを隠す気もないくらいの勢いです.(中略)