【コラム】東京大学 大学院教授・鈴木宣弘氏「まともな食料生産を潰して武器とコオロギで飢える愚かさ」 ★2
乳牛を殺し、牛乳を廃棄し、トマホークとコオロギをかじって生き延びることの愚かさを真面目に考えてほしい。「お金を出せばいつでも食料や生産資材が輸入できる」のが、ますます当たり前でなくなってきている中国民の命を守るには、国内の食料生産をしっかり確保する必要があるとの危機認識が当然のはずが。しかし、肥料、飼料、燃料の暴騰で農家の生産コストが膨らむにもかかわらず、農産物価格はあまり上がらず酪農、畜産、稲作をはじめ、農家は赤字とローン返済不能にあえぎ、廃業が激増している。