【歴史】家康と徳川家臣団、名家自称も実際は出自不明な流れ者の集団か
森岡浩(姓氏研究家)
徳川家の菩提寺、大樹寺(筆者撮影)
今年のNHK大河ドラマ「どうする家康」は、これまでの狸おやじのイメージを覆す、情けない家康を描いた斬新なドラマである。殿さまである家康は情けないが、その家臣団の団結力はどの戦国大名にも負けない強固なものだった。とはいえ、その譜代の家臣団たちは、絶対服従の織田家や、カリスマに率いられた名門武田家などとは違い、殿さまと家臣の距離感を含めてなんだか怪しげな雰囲気を醸し出している。