【有機化学】芳香環の置換困難な位置に選択的に官能基を導入する触媒反応を開発 医薬品や機能性材料の効率的な合成に期待
図1 芳香環の化学構造
芳香環上で置換基から最も遠い反応点(①)をパラ位、最も近い反応点(②)をオルト位、これら以外の反応点(③)をメタ位と言う。この3つの反応点のうち、メタ位は他の2つの反応点に比べて選択的に水素を官能基に置換することが困難であることが知られている。
図2 水素結合による位置選択的な置換反応の戦略
金属(Ir:イリジウム)を含む「反応部位」(橙色)、「認識部位(水素結合部位)」(緑色)、これらをつなぐ「架橋部位」(青色)を持つ触媒を設計した。