【医学】神経難病が起こる仕組みを解明 多発性硬化症の新しい治療法に道
ポイント
多発性硬化症は、中枢神経系の組織に免疫細胞が侵入して神経を傷つけた結果、視力障害や感覚障害、運動麻痺などの神経症状が起こる自己免疫疾患です。本研究により、多発性硬化症において多数の免疫細胞が中枢神経組織に侵入する仕組みを明らかにしました。多発性硬化症では、病原性のT細胞が産生するRANKL(ランクル)というサイトカインが、中枢神経組織のアストロサイトに働きかけて、ケモカインの放出を促すため、多数の免疫細胞が中枢神経組織に集積し炎症が起きることが分かりました。