【地球科学】小惑星衝突「恐竜絶滅の日」に何が起きたのか 1000km先でも即死、時速965kmの風が大木をなぎ倒し、巨大地震も発生
6600万年前、中生代最後の日の太陽が昇る朝を想像してみてほしい。光の束が現在のメキシコ・ユカタン半島の海岸沿いに広がる沼地や針葉樹の森に降り注ぎ、温かいメキシコ湾の水は生命で溢れている。いまでは「失われた世界」の住民である恐竜や巨大昆虫が、鳴き声や羽音を響かせて生命を謳歌しているさなか、山ほどもある小惑星が、時速およそ6万4000キロの速さで地球に向かっていた。