【生化学】人はなぜ「冷たい」を「痛い」と感じるのか 活性酸素と痛みセンサーTRPA1がカギを握る
背景
私たちは環境に適応して生きてゆくために、体外の情報を「感覚」として私たちは認識していますが、そのひとつとして温かさや冷たさといった「温度覚」があります。温度覚のおかげで、私たちは春のぬくもりや冬の寒さを感じることができます。既に、熱い、ひんやりとするといった温度覚の分子メカニズムはかなり明らかにされつつあるのですが、氷水に手を入れ続けたときに感じる「冷たい!」という痛みにも似た感覚をどうして感じるかは未だにはっきりとは分かっていませんでした。