【山口敬之/準強姦揉み消し問題】同意の問題を性犯罪の中心で議論すべきではない―伊藤詩織さんのケースについての一つの見方―
相手に薬や酒などを飲ませて抵抗不能な状態(「抗拒不能(こうきょふのう)」といいます)にしたり、すでにそのような状態にあることに乗じて性交を強要する準強制性交(かつての準強姦)は、身体にアザや傷が生じたり、衣服等が損傷するといった暴力的行為の痕跡(証拠)が残りやすい強制性交(かつての強姦)に比べて、被害者の意識レベルが著しく低下した状態で性交が強要されることから、証拠が残りにくく、立証が難しい犯罪だといわれています。