じつは「半地下」が広まる前に存在していた、日本人の多くが知らない、韓国のスラム街「パンジャチョン」
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映画『パラサイト 半地下の家族』では富裕層と「半地下」に住む人々の対比を強烈に描いていた。あるいは一昔かふた昔前の韓ドラでは、お金のない若者が屋根裏部屋に住む様子も描かれていた。しかし韓国で都市部の貧しい人たちが昔からずっと半地下や屋根裏に住んできたわけではない。金 秀顯『韓国の居住と貧困 スラム地区パンジャチョンの歴史』(明石書店)は、日本人の多くが知らない、「半地下」以前/以後のソウルの貧困層の住まいと姿を見事に活写している。