【米FRB】13、14日にFOMC 追加利上げ公算大
【ワシントン清水憲司】米連邦準備制度理事会(FRB)は13、14の両日、金融政策を決める連邦公開市場委員会(FOMC)を開く。米経済が堅調に推移し、海外経済も上向いたことを背景に、3月に続く今年2回目の追加利上げを決める公算が大きい。金融市場は今回の会合で利上げが決定される確率をほぼ100%と確実視する。市場の関心は、FRBが3月の利上げ時点で「年内にあと2回」(年3回ペース)と見込んだ今後の利上げペースに移っている。米経済は失業率が4.3%と16年ぶりの低水準に改善。失業者の減少で企業が思うように従業員を増やしにくくなったことを反映して就業者の増加ペースは鈍化したものの、雇用情勢は改善傾向が続いている。ただ、賃金や物価の上昇圧力は強まらず、利上げを一段と加速する理由は乏しくなりつつある。一方で、株高や債券価格の上昇(金利は低下)、ドル高の緩和などで企業や家計が資金調達しやすい状況が続く中、FRBは景気の過熱にも目を光らせる必要がある。このため市場では利上げペースの維持を予想する声が多い。FRBは過去の量的緩和で膨らんだ保有資産縮小策の検討も進めている。会合後の声明やイエレン議長の記者会見でどこまで踏み込むかも注目される。(共同)