巨人史上最強助っ人は、打率4割に最も近付いた翌年になぜ日本を去ったのか?【クロマティ・最後の1年】
◆ 『男たちの挽歌』第24幕:ウォーレン・クロマティ
「まぁ負けた時は監督が悪いんだよ。選手はみんなよくやってんだからさ」親分はべらんめえ口調のあの名調子でそう言った。1981年(昭和56年)秋、両球団が同じ本拠地を使用することから“後楽園シリーズ”と呼ばれた巨人との日本シリーズ第4戦。相手先発の江川卓に2点に抑え込まれ、試合後に敗戦を振り返る日本ハムの大沢啓二監督は、テレビカメラの前で記者に囲まれ、なんとタバコをふかしながらコメントしていた。