「ああいう凍傷は見たことがない」「凍傷になるために雪の中に指を…」指9本を失った栗城史多さんに登山家たちが冷たかった理由★2
世界最高峰のエベレスト登頂に幾度となく挑戦した栗城史多さんは、4回目の挑戦で両手の指を凍傷により9本失った。たいへんな大ケガだが、それでも多くの登山家は栗城さんの挑戦に冷ややかだった。なぜだったのか。河野啓さんの著書『デス・ゾーン』(集英社文庫)よりお届けしよう――。<略>
■「登頂が目的でなくなっているのでは」
しかも栗城さんはこの年の6月、ヒマラヤのシシャパンマ(8027メートル・世界14位)でケガを負っていた。