【G20】中国「世界のリーダー」演出 相次ぐ外交失点、チャイナマネーをチラつかせ巻き返し狙う
南シナ海をめぐる主張が仲裁裁判所で全面否定されるなど外交上の失点が相次いでいる中国の習近平政権は、オバマ米大統領との米中首脳会談や、今回議長国を務める20カ国・地域(G20)首脳会議の舞台で、環境保全問題への対応や「チャイナマネー」を武器に、世界のリーダーを演出する戦術だ。オバマ氏がG20が開かれる杭州に向けてハワイを出発した後に、中国の全国人民代表大会(全人代=国会)常務委員会が地球温暖化対策への新たな国際枠組み「パリ協定」の締結を承認してみせた。