【韓国】「IMFは救世主ではなく、死に神だった」 格差広げた韓国通貨危機
韓国を約20年前に襲った通貨危機は、「IMF(国際通貨基金)危機」とも呼ばれる。支援と引き換えに、金融だけでなく雇用の現場にも市場原理の導入を強く求めたIMFの処方箋(せん)は、非正規社員の増加につながった。現政権が「国難」と位置づけるほど広がる格差。危機は、そのきっかけをつくった。「IMFは救世主ではなく、死に神だった」
韓国の地方銀行、京畿銀行の融資課長だった鄭奉勲(チョンボンフン)さん(55)は20年前、長年の顧客だった中小企業の経営者に「貸し渋り」を続けた経験が忘れられない。