【論説】日本を弱体化させる危険性もある防衛装備移転三原則
2014.04.11(金) 小川 剛義
平成26(2014)年4月1日、政府は防衛装備移転三原則(以下、新三原則という)を閣議決定し、防衛装備の海外移転を一定の枠内で認める方向に大きく舵を切った。これまでのわが国の政策は、いわゆる武器輸出三原則等により、実質的にすべての防衛装備品をあらゆる国に輸出しないというものであり、ひいてはすでに国際的に一般化している装備の共同研究・開発なども一切できないという、いわば防衛装備品に関する鎖国状態を作り出していた。