【裁判】鼻から栄養剤→出血…賠償請求の勾留男性、逆転敗訴 食事11回拒否、最高裁判断
刑が確定する前に大阪拘置所に収容されていた京都市の男性が、鼻から栄養剤を注入された際に負傷したとして、国に損害賠償を求めた訴訟の上告審判決が21日、最高裁第1小法廷(桜井龍子裁判長)であった。小法廷は男性の請求を一部認めた2審大阪高裁判決を破棄、請求を退けた。男性の逆転敗訴が確定した。小法廷は「逃亡または罪証隠滅の防止を目的にした未決勾留では、国は対象者に対し、信義則上の安全配慮義務を負わない」との初判断を示した。