【社会】きつい顔で戻った仏像 盗品発覚恐れ、はがされた金箔
盗難などで所在不明になっていた文化財が戻ってきても、傷つくなどして修復を余儀なくされる場合がある。福岡市の寺院・油山(あぶらやま)観音にある国の重要文化財「木造聖観音坐像(しょうかんのんざぞう)」は2009年10月に盗まれ、翌月のオークションで変わり果てた姿で出品されているのが見つかった。あちこちの金箔(きんぱく)がはがされて下地の黒い漆がむき出しになり、盗難前は外れて仏像の後ろに置かれていた腰の衣「天衣(てんね)」が釘で取り付けられていた。