アビガンの効率的合成法開発 簡便で廃棄物少なく―東大、小林修教授「企業の方々にはぜひ声を掛けていただいて、使ってもらいたい」
新型コロナウイルス感染症の症状改善効果が期待されるアビガン(一般名ファビピラビル)の効率的合成につながる触媒を、東京大の研究チームが開発し、22日までに発表した。現行の製造ルートに適用可能で、合成過程で生じる廃棄物も大幅に減らせるという。ファビピラビルは、2種類の有機化合物を合成して得られた基本骨格にフッ素が結合した構造をしているが、この基本骨格を合成する反応が複雑で、生成物の1.3倍に及ぶ廃棄物が生じるため、その処理などにもコストが掛かる。