【東京新聞】<11日に考えた>福島原発事故で発生の指定廃棄物、保管長期化 国の処理進まず
東日本大震災の東京電力福島第一原発事故で発生した指定廃棄物は、震災から九年が過ぎた今も栃木、群馬両県内に存在する。発生した県内で国が処理することになっているが、その歩みは遅い。 (小川直人、菅原洋)<栃木県> 福島県に次いで多い計一万三千五百三十三トンの指定廃棄物がある。中でも、稲わらや牧草など二千九百九十三トンは、県北部を中心とした六市町の農家百二十三戸がそれぞれの敷地内で一時保管し、保管の長期化が問題視されている。