【原発】福島第一原発事故から10年 「終わりなき除染」 手つかずの森林や河川、新たな汚染源に
東京電力・福島第一原子力発電所の事故から10年。遅々として進まない廃炉作業、増え続ける汚染水、膨らむ費用、避難者への巨額賠償など、多くの問題が未解決のままだが、中でも特に深刻なのは「終わりなき除染」だ。住民の健康や地域経済、果ては日本人の食卓を、長期に渡っておびやかしかねないからだ。■国の目標を超える放射線量
事故後、政府は、原発に近い11市町村を対象に、国が主体となって除染作業を行う「除染特別地域」を設け、学校や公園を含む宅地、さらには農地、森林、道路への除染作業を行った。