“いつの間にか”失われた日本国籍 「最後は日本人として死にたい」戦争に翻弄された99歳台湾男性が伝えたかった「台湾と日本の歴史」
99歳の台湾男性が日本国籍を求め起こした裁判。その訴えは認められなかったが、1月18日付けで、男性側が東京高裁に控訴したことが取材でわかった。なぜ、男性は裁判を起こしたのか。その真相に迫る。■判決言い渡しの瞬間 しばらく直立不動
「主文、原告らの請求を棄却する」静まり返った法廷で、裁判長がこう言い渡し、判決文のファイルを「パン!」と音を立てて閉じると、男性はしばらく直立不動のまま動かず、ただ前を見据えていた。